幹事としてのスキー合宿@戸狩温泉に関する覚書。

思い返せば、某氏に「スキー合宿委員やらない?」と軽いノリで言われて「やるよ?」と返して、そのあまりのあっけなさに冗談だと思われたところから始まっているのですね。
その後、自分らでやろうとするが電話をかけた宿のおっさんが超適当だったなどの諸々の理由から結局あきらめて旅行会社の人(いい人そうだったほう)に頼み、冬期講習を調整しまくって家族旅行みたいな下見にいき、
スキー嫌いの某氏に暴言をくらいながら集まった20人は精鋭だったと思います。
 

  • 初日

バスの出発時間22:15のところ「30分遅れてくるやつが一人はおるやろ」という謎の確信により集合は21:00。
しかし、いざ左手の握力を使い果たした状態で集合場所に着いてみると遅刻者ゼロ。。。すまん、おじさんみんなをみくびりすぎていたよ;
下見のときにはフルバヤシ表記になっていたせいでえらい時間のかかったバスチケット発券もスムーズに。そしてバス。
気づかなかったけど、合宿委員二人をよけると男子と女子が偶数でちょうどいいことになってたことが判明。つくづく俺の神様はそういう致命的な幸運を俺にくれる。
今回の運転手はなぜか休憩場所によるたびに電気をつけてアナウンスをいれたため、眠れず。車中泊は睡眠1時間未満というみじめなステータスを残して終わった。
 

  • 2日目

朝食はオニギリ。オニギリ2つ、味噌汁、つけもののセットで500円は観光地価格だなあという話をしている人がいたが、場所代込みと考えれば安いものだ。車中泊が明けて落ち着くべき場所がないというのは辛く、眠く、そして寒い。オニギリは良心的な大きさであり、かなり塩気は薄かったが、つけものと暖かい汁でたいへん美味しくいただく。
その後なんじゃかんじゃとレンタルの手続きがあってスキー。ボードとゴーグル以外は宿で手配なのだが、ボードレンタルのとこのおっさんがローカル民だった。田舎の人は怒っていなくても口調が怒っていて怖い。俺は標準語で喋っていても、普通に喋ってるときに「怒ってるの?」と良く言われる。なぜだ。非常に傷つくのでやめてほしい。
まあ、それは別の話である。
リフト券がみんなにいきわたり、通り一遍の説明をして解散すると4年組が一瞬で消える。その後ウデに覚えのあるものが三々五々消える。はじめはしばらく初心者組の近くにいたが、エキスパート二人と合宿委員の相方が女子初心者についていて非常にお呼びでない雰囲気だったのと、男子初心者が普通に滑れることが発覚したので彼らといっしょに彼女らとはお別れ。
戸狩温泉スキー場はΛ(ラムダの大文字)のような形になっており、頂点あたりにあるリフトが動いていないと左翼から右翼へは上り坂をスケーティングせねばならない。そのため、午前中は右翼を滑ってお茶をにごす。
天候は雪。風はふもとでは微かであるものの、上に行くと相応に強い。雨でなかったのが不幸中の幸いだったのだが、リフトにのっていると顔がもげるぐらい冷たい。
昼食はかき揚げそば。塔か!というぐらいの円柱形のかき揚げが乗っているが、それですごく美味くなるかと言うとそんなことはなく、濃いしょうゆダシがいたって地味にうまかった。ジャンボカツラーメンという、ラーメンにでかいカツが乗っているという破天荒なメニューに挑戦した人もいたが、みんなが内心思っていた通りジャンボカツラーメン=ジャンボカツ+ラーメンの分配法則が成立し、味は普通だったらしい。あとはジャンボトーストという、ハニートーストのハニーの代わりに食事だぜ!という感じののせものをのせたようなメニューに挑戦した人もいたが、先入観に違わずすごく喰いにくかったらしい。あとは、カツカレーで王道を行った人は、カツの意外な重さに苦戦していた。なかなか一筋縄では行かない昼食であった。
その後、「上り坂をスケーティングしてもいいじゃない、にんげんだもの」という謎の提案により左翼側のゲレンデに。こちらは多少ドラマチックなつくりになっており、堪能する。ただし、えぐれたようなコブ斜面に好奇心で入った時は、比喩でもなんでもなく泣きそうな気持になった。
折角ファンスキーであったので、後ろ向きで滑りながらみんなの滑っている写真をとったりもする。
そして上り坂をスケーティングしてもどる。
昼前に「体調が悪いから」と宿に戻っていた1人のボーダーは、いつのまにかゲレンデに復帰していた。まあ、マイペースであるというのも他人の損得に関係ないエリアに収まっていれば愛すべき性質である。
難聴の人が2人参加していたのでまあ普通にしていてもそこそこ手話の鍛錬にはなるわけなのだが、いちおう手話サークルの全体行事ということで勉強会も開催するのである。スキーが終わってから夕食までのあいだは自由時間としたところ、部屋で死んだり風呂で死んだりして皆は思い思いに過ごしていたようだが、俺と相方は勉強会の準備をしていた。夕食と勉強会のあいだも同様である。
勉強会と言ってもやることはゲームなわけで、おしながきは以下の通りであった:

  1. 連想ゲーム:班のうち1人がお題の単語を手話で説明し、残りの班員がお題が何か答える。ただし、そのものずばりな手話を使ってはならない。
  2. サイレントなぞなぞ:委員がなぞなぞを出し、みんなが答えを紙に書いておく。班内での相談は自由。ただし、一切音声を発してはならない(=出題・相談ともすべて手話で行われる)。

そんなわけで、俺はせっせと「プリン」「洗濯」「松たか子」「天井」「天丼」などといった単語を紙に書いたりしていた。
夕食は鴨鍋。とちゅうでカメラを部屋に取りに行ったが、カギを忘れて計2往復する。このようなことを俺は合宿中に6回はやってしまった。死ねばいいのに。
勉強会は概ね成功であったと思う。「鮪(まぐろ)」というお題に、次長課長の「冷凍マグロの競り」ネタで井上がやっているすべってくる冷凍マグロのマネをした人がいて笑った。あとうちらのサークル自体をお題に出したら「みんなの」「すごく」「好きな」というところで正解が出たのはすごかった。あとケツメイシというお題に、「有名な」「歌手で」というところで正解が出たのは奇跡だった。
その後はまったり飲み。「みんなのすごく好きな」我々のサークルに乾杯である。
俺はといえば、乾杯のときに派手にこぼしてしまってすごく落ちていた。早めに酔っぱらってしまって退散し、ようやく風呂に入る。だれもいなかったので実に堪能した(今気づいたのだが、片付けは相方に任せてしまったような気がする。。。すまぬ;)。
マクラが異様に低かったので二つに折って寝る。おやすみ、だ。
 

  • 3日目

7時にアラームをセットしていたのに6時50分に起きる俺は神。
しゅうまいにつけるカラシとキムチ味のもやし炒めとワサビのドレッシングのキャベツがすごく辛い朝食を頂く。
昨日の時点で全身疲労であり、もうスキーはいいやと思っていたものの天気は快晴。問答無用で滑りに行く。
はじめに何度か右翼をすべったあと、すべてのリフトが動いている事実を確認。意気揚々と左翼に乗り出す。はじめのうちリフトに乗っているあいだは下ネタが爆発。しかしやがてすごくいっぱいの人が合流し、言っていた人もさすがにやめる。好奇心で何度かコブ斜面に挑戦しているうちにちょっとやりかたがわかってきたりする。みんなうまくなってるじゃないか。しかし、足は午前で限界。ほとんどの人はご飯をたべたら下山ということに。
今日は左翼のふもとで昼食。タコライスを喰らう。これは非常に旨かった。
集合時間に遅れながらも帰る組は合流し、ゴーグルやらボードを返して宿に帰る。
宿の人がためておいてくれた雪でかまくらを作る。正直かまくらなんてみんな作るのかよ?とみんなが思っていたが、結局みんな夕食ぎりぎりまで熱中し、内部にベンチのようなでっぱりを備えた、入り口の二つある、外側には階段と滑り台つきのでっかいかまくらができる。中に入る楽しみは明日にとっておくとしよう。
夕食はなんか鶏を焼いてパン粉と香辛料をまぶしたやつなど。その後さすがに今日は早めに外風呂へ。買い出しは相方に引率してもらう。すまん相方;その後飲み会。
よってかまくら滑り台にすべりに行く人が続出。すりきずだらけになって帰ってきていた。
UNOが1台とトランプが2台あったので、夜が更けるにつれUNO組、大貧民組×2、お話組に自然とわかれる。
俺はUNO。「誰かが通算10敗したらオシマイ」ということになり、頑張るが次点に2敗の差を付け俺が10敗。ちなみにトップは1敗である。なんだこの差は。
そのとき既に5時。
その後部屋に帰るふりをして片付けていると相方が登場。きのうはさぼってすまぬ;
とりあえず片付けて相方の話を聞いて、ホントに解散。
「これは明日起きれん」と寝ないつもりだったのだが、寝る。
 

  • 最終日

7時15分に一瞬起きるが、本格的に起きたのは8時15分であった。部屋の人たちは7時の時点で起きたものと思ったらしく、放置され、遅刻して朝食に。相方の機嫌が良くないのを見て、初めて今が7時でなく8時であることを知る(後で聞いてみるとただ眠いだけだったらしいのだが)。その後地元のローカル番組を見ながら寝て、もう一度かまくらへ集合。
相方がお金の調整をしてくれているあいだにみんなはかまくらでお茶会。約一名凝り性の人の功績でなんだかいろんなとこがすごいことになっていた。すごいな。
最後にそば打ち体験。ほんとは写真撮っててそばはさわらないつもりだったのだけど、勧めに従ってかかわることに。みんなすまん;
そばは美味かった。あとそば湯
昨日の飲み会の残りのお菓子を食いながらバス時間を待ち、乗り込む。
寝たり喋ったりしながら帰る。途中ちょっと渋滞していたり、バスの進路妨害をしていたヤンキーがいながらも、パーキングエリアでバイト先へのおみやげを買ったりソフトクリームを喰ったりして定刻に新宿に着く。
解散してほとんどが帰るが、「クリームソーダおごってあげるから」の言葉につられてごはんについていく。この時点で俺は大切な事実を忘れていることに気がついていない。
新宿の大戸屋へ。エレベーターをのぼろうとしてサイフを探すと、ポケットにない。カバンにもない。
俺は言う。
「財布なくしたっぽいです。。」
思い浮かぶのは降りる前にヘンなところに置いたサイフの映像。バスのチケットは相方が持っていたので、そして運良く相方もごはんに来ていたのですでのエレベーターに登っていた彼女をよびもどす。とりあえずでかい荷物を見てもらって降車地点にさがしに行くが、ない。
サイフを探している途中でやってきた相方は、さながら女神か、でなければ天使であった。。。
いちおう大戸屋に入り、その後バス会社に連絡をしていろいろやってもらい、最終的に運転士さんとコンタクトをとる。バスを止めてさがしてくれているがやっぱりないらしい。
あ゛ー。
「一応座席も見たんだけどねー;」と相方。「サイフがあまりに汚くてわかんなかったんじゃん?」という人に「いやいや、一応FENDIの革財布ですから!」と俺は言う。
とりあえず手提げカバンのほうを机に置いて、でかいカバンのほうをさがすも、ない。0120794889(なくしはやく)に電話し、郵便貯金カードを止めてもらうことに。住所と名前から当該カードを探してもらう、ということでかなり長い間保留音を聞く。
そのとき。
手提げカバンの側部についているジッパーに目が止まる。
俺はカバンを買いたてのころ、そこにサイフを入れて片町やらに行ったものであった。
左手で保留音を聞きながら、右手でジッパーを開ける。
バシッという音と共にカバンの上に出された財布に輝くFENDIのプレートに、一番驚いたのは相方であった。まじごめん;
ということで保留音の明けはなにオペレータのお姉さんに「大変申し訳ないのですが。。。」と謝り、
二人の運転士で相互ボディーチェックをした運転士さんに「大変申し訳ないのですが。。。」と謝り、
めちゃめちゃ探してくれた女神あるいは天使である相方に「大変申し訳ないのですが。。。」と謝り、
もう生まれてきてすいません状態で家に帰る。
まじ、運転士さんにしてみれば変なやつに進路妨害されるわへんなやつからありもしない財布を捜させられるわでふんだりけったりだと思う。まじ運転士さんごめんっ!!!
と、こんなわけで、僕の初めての合宿委員体験はクソミソな結果に終わったのでした(落ちです
 
まじすごい楽しかったです。参加してくれた人ら、宿のお父さんお母さん、運転士さん、旅行会社の田上さん、そして相方。ほんっとーにありがとうございました。